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オーストラリアでの具体的な仕事の探し方

 

一言で仕事探しと言ってもいろいろな方法がありますが、日本語教師の場合は大体次の四通りが考えられます。

1. 個人教授として生徒の自宅や会社等へ出張して教える。
2. 既設の日本語教育機関で働く。
3. 英語学校・ビジネス学校等に日本語コ−スを新設するように働きかけそこで 教師と生徒集めの仕事その他も兼ねる。
4. 自分で日本語教室を開く 。

どれにするかは各自の性格、才能、意志によるところですし、以上四つ以外にも方法があるでしょうから一概にどれが一番いいとは言えませんが、ここではこの四つを出来るだけ詳しく述べてゆきます。あとは自分なりに吟味して自分にとっての

最良の道を見つけて下さい。

 

 1.個人教授として生徒の自宅や会社等へ出張して教える。

この方法は一見難しそうですが、実際には比較的簡単でしかもやり方次第では安い経費で生徒を見つけることが出来ます。

(1) 生徒の自宅で教える場合
一番手っ取り早い方法として自分で「日本語を教えます」式のチラシ(A5サイズ) を作成しそれを100〜200部コピ−し て近所の郵便受けに入れます。また、そのコピ−したチラシを封筒に入れそれに折鶴などを添えれば興味をひいてもっと効果があるでしょう。 どのようなチラシがよいかというと一目で日本語が習えるということが分るものです。したがって見出しは出来るだけ大きく書き、長くならず意味が明瞭であればあるほどいいと思います。その下にはプロの日本語教師が教えるということをこれも短く書きます。あとは教師のセ−ルスポイント、時間帯、授業料がいくらかそれも個人の場合とグル−プの場合の二通りを記入し、また場合によっては授業料はそちらの意向も聞く(negotiable) という具合にしておけば親切に受け取られてよいでしょう。最後に自分の名前と連絡先を明記して下さい。それからチラシは手書きよりワ−プロやタイプを使用した方が読みやすく好印象を与えます。
ただし、この方法相手が男性の場合、女性にはあまりお勧めできません。

       次の例を参考にして下さい。

     LEARN JAPANESE
           Taught by a professional native teacher
           Teach at your location & Quick-practical approach
           Day: Mon & Wed (twice a week)
           Time: 6:00pm - 7:30pm (1 and a half hours)
           Tuition Fee: $100 for 10 hours---private lesson
            $100 for 20 hours---group lesson(per person)
           ◆ Fee is negotiable.
           CONTACT: Kenji Yamada
            Address 3/54 Kent Street
           Ashfield 2131
           Telephone 9788-3145(9:00am - 5:00pm)
                  9300-9426(6:00pm - 9:00pm)
           E-mail  wjlc@netspace.net.au

その他日本人とオ−ストラリア人がよく集まるクラブ、教会、学校、ショッピング センタ−、駅等の掲示板にチラシを貼ることも出来ます。ただし、その際関係者に 貼れるかどうか必ず確認すること。(無断で貼ると罰せられることがある。) また、多少の費用をかけても構わない場合、新聞雑誌等の広告欄を利用するのもよいでしょう。広告料、出し方その他については最寄りの NEWS AGENCY に尋ねて下さい。 本校の卒業生曰く、最初は特に効果があらわれるまでしばらく時間がかかるそうで す。諦めずに生徒が見つかるのを待つことです。そして、電話で問合わせがあった ら丁寧にしかも正確に授業の内容と条件を伝えます。決していい加減なことを言わ ないで下さい。 先方がこちらの話を直接会って聞きたいということになったら、また一歩前進した ことになります。会う時はどんな相手に対しても自分から自己紹介をすること。あとは授業に関する内容を出来るだけ具体的に示し(カリキュラムを書いたコピ−があるとよい。)時間、授業料も説明します。その際自分の名刺や履歴書があればも っと説得力が出て来ます。


(2) 会社等へ出張して教える場合
個人に教える場合と違って誰にでもというわけにはゆきません。まず、どのような分野で日本語が必要とされているか調べなければなりませんが、ごく一般的に言え ることは日系企業、日本人客を相手にしている観光業(ホテル、レストラン、免税 店、お土産店その他)等では日本語の需要があるようです。そういう所のリストを 作ってみて下さい。それからその一つ一つに電話して先方の責任者に会ってこちらの話を聞いてもらえるかを尋ねてみます。その際、あくまで先方の都合を優先し予め授業の内容、授業料、時間数等だいたいのところを話しておくとよいでしょう。会ってもらえるとなったら指定の時間に決して遅れず、服装も正装で授業の内容を明記した案内書のコピ−と履歴書、名刺を持って行きます。先方の責任者に会ったら丁寧に挨拶し授業の内容を簡潔に説明し、こちらに利することより先方に利することを優先して話します(ここがポイントです)。ただし押 売りは禁物ですから注意して下さい。あとは先方に考える時間を十分に与え、返事を待ちます。

 2.既設の日本語教育機関で働く。

 

この道は一番やさしく見えますが、実は案外難しい道です。というのは誰でもこの方法が一番手っ取り早いと考え、就職希望者が殺到するからです。まずオ−ストラリアの事情を知るために電話帳(イエロ−ペ−ジ)で調べたり、教 育省(Department of Education)に直接出向きどのようなところで日本語が教えられているかを尋ねてみるなりして探して下さい。因みに本校の卒業生は次のような ところ日本語を教えています。

(1) 大学 (2) 高校、中学 (3) 小学校  (4) 幼稚園      
(5) TAFE(政府の専門学校) (6) 夜間学校(各地域のEvening College)
(7) 語学学校(ビジネス学校も) (8) 教会その他

上記八つのうち(1)、(2)、(3)、(4) において特に正職員(フルタイム)として働く場 合は教員免許を最低条件としているところが多いようです。以上のことを参考にして自分の働ける地域、対象、機関等で何校かに絞って選び出して下さい。次に選び出したところに直接出向くなり電話をするなりして日本語 教師の空きがあるかどうかを確かめ、空きがあればどのようにして応募したらよい のかを尋ね、今はなくても今後採用の機会があるかどうかも聞いておくとよいでしょう。いずれにしてもとりあえず履歴書を送るように言われることが多いので、そ の時は経営者が日本人であれば履歴書に就職願いを兼ねた自筆の手紙を添え、オ−ストラリア人であれば英文で履歴書採用希の意志を要領よく美しくタイプしそ れを人事担当者(必ず事前に名前を確認すること)まで郵送してください。ここで大切なことは第一印象が決定的となる場合が多いということです。人事担当 者も人間であるので最初に送る手紙の文字、文体表現には細心の注意を払わねば なりません。また、やたらに日本語教育機関に先方の担当者の名前もきかずに履歴書を送るやり方は、勧め出来ません。徒労に終ることが多いからです。 あとは面接のお知らせを呼びを待つだけです。これに合格すれば採用となります。

 

 3. 英語学校・ビジネス学校等に日本語コ−スを新設するように働きかけ、そこで教師と生徒集めの仕事その 他も兼ねる。

 

オ−ストラリア特にシドニ−には数多くの英語学校、ビジネス学校がありますが日本語コ−スを併設している学校は案外少く、そういうところに日本語コ−スを新設 するよう打診してみるのです。経営者が乗り気になれば具体的な条件をこちらから提示していきます。以下参考までに諸々の条件と手順を述べておきます。

        学校側:A  教師:B
(1) Bは開校クラスの日時、カリキュラム、クラスサイズ、授業料等を明記したコ−ス案内書を作成しそれをAに見てもらう。コ−スの一例として、一週二日、月・木、午後6:00〜8:00の十週間コ−ス全 40時間で200ドル、クラスサイズを10人、対象を初級者(Biginners)とすれ ば非常に安く生徒も集めやすくなる。テキストはWJLCのSpoken Japanese の Beginners Tを自分なりにアレンジしそれをタイプしてコピ−する。あるいはWJLCから購入することもできる。そこでAの承諾を得られたらそれをきれいにタイプし、50部ほどコピ−する。
(2) 生徒募集用の広告をBが作成しそれをAが新聞、雑誌等に何回か掲載す る。
(3) コ−スの問合せに対しては全てBが応じ責任をとる。その際、最上の対応で美 しく話し、コ−スの内容を要領よくしかも手短に説明する。そして最後に学校まで の道順を親切に教える。
第一回目の授業までの準備はBの無給サ−ビスとしますが、クラス日以降後の雇用条件については事前に契約しておかなければなりません。第一回目の授業でBが胸を張って堂々と日本語を教えられたら大成功です。

 

 4. 自分で日本語教室を開く。
 

日本語教室を開くとなるとまず資金が必要になると考える人もいますが、必ずしも そうではありません。教室を開く際に最低限必要となるのは生徒の人数分の机と椅子、それに見合ったスペ−スです。その点自宅の一部が教室として使用出来れば申 し分ありませんが、出来ない場合はどこかに場所を確保しなければなりません。一案ですが、各地域(Suburb) にあるコミュニティ−センタ−に掛け合ってみてはどうでしょう。割と安い使用料で場所を提供してくれるかもしれません。ただしそ の地域の住民に貢献することを第一の目的とし、先方にあまりお金儲けのために日 本語教室を開きたいという印象を与えないことです。オ−ストラリアと日本の交流 のためだということを前面に出して交渉して下さい。あるいは公立の小学校や中学校(高校)の授業前か放課後の教室を利用してその学 校の生徒達に日本語を教えるクラスを設けるよう、そこの校長かPTAの責任者に 打診してみるのです。オ−ストラリアの公立学校は日本と違って一般の人達に安い 使用料(無料のところもある)で教室を使わせてくれるところが数多くあります。 それ以外の方法として夜や週末に使用していない会社の事務所に賃借料を払って使わせてもらうことも可能です。交渉にあたっては常に誠心誠意で臨むこと。そして部屋の使用に関しては全責任を 自分が取るという大前提のもとでお願いすれば、話に応じてくれる人が案外早く見 つかるかもしれません。場所の確保が出来たら次は生徒集めですが、集め方は1−(1) 生徒の自宅で教える場合を参考にして下さい。 最初から大勢を相手にするのも大変ですから、一人とか二、三人から始めてはいかがでしょう。教師の教え方がよければ生徒の家族や友人を誘って来ることがあります。そのようにして生徒がまた新しい生徒を呼ぶのです。もし生徒が減ったりやめ ていったりしたら自分の教え方に問題があったと素直に受け止め、WJLCの講師からコース受講中に言われたことを思い出して下さい。以上のように小規模な教室から始、少しずつ大きくしてゆくとよいでしょう。また、机、椅子、教材等は生徒が増えるに応じて揃えてゆけばよく、始めから数多く 購入する必要はありません。出来ればレンタルの方が無難だと思います。

以上四通りの仕事探しについて触れてきましたが、全般的言えることは授業の内容が充実していないと一時的には良くても生徒は必ず減ってゆきます。また、どんなに設備が良くても肝心の教師がいい加減ではその設備すら活かせません。教師の心掛けがその教師の将来を決定しますのでそのことを念頭においてこれからの仕事探しに励んで下さい。

 

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